サンパウロで猫を飼う

里親の探し方


まず我が家には、現在サラン( 韓国語で愛 )とルア( ポルトガル語で月)と言う名前の猫が2匹います。
両方とも雑種のメスで、ルアはサランの娘です。
サラン


ルア
子猫だったサランが我が家にやってきたのは今から約4年前のことでした。

黒猫のサランとルア

「猫いらないかって!沢山生まれて困ってるんだって。ねぇ、飼ってもいいでしょう!!??」 

サランが我が家に来るきっかけを作ったのは長男でした。 
長男の訴えに、すぐさま妹たち二人も加わりました。

「猫飼いたい!猫飼いたい!!」

私が子供の時も猫を飼っていたし、動物と心を通わす経験は何物にも代えがたい貴重な体験なので、ちゃんと面倒を見ることを条件にOKを出しました。

そんな、沢山生まれたという子猫の中で、我が家に来ることになったのは黒猫。

「黒猫」=「不吉」、そんなイメージはここブラジルにもあるようです。
黒猫は魔女と結び付けられ、その魔女はキリスト教と因縁があるため、カトリックの国ブラジルでは、やはり黒猫は受け入れられにくいようです。

「黒猫なんだけど。。。ホントに、いい?大丈夫?」 

サランが我が家に来る前に、直接飼い主の友達の日系人の方から、私に確認の電話が入りました。

黒猫に対する良くないイメージは、私が想像する以上のものがあるのだと、あらためて思いつつ「大丈夫。黒猫でも問題ないですよ。」と答えました。
ブラジルで貰われにくい黒猫、このまま誰にも貰ってもらえなかったら、保健所に渡されてしまう可能性だってあります。
そう思うと胸が痛み、これは我が家で引き取らないと、という思いに駆られました。

ブラジルで黒猫のイメージアップ大作戦

The Lucky Black Cat

黒猫の里親さがしは、ブラジルに限らずアメリカやヨーロッパなどでも、とっても難航するそうです。
下記リンクした動画の中で、NGO団体のSusan Yamamoto さんが 、黒猫だけが里親が見つからず、現在80匹残されていると話しています。
黒猫というだけで、本来受けるべき愛を受けることが出来ないことは悲しすぎます。
そこで里親を探すブラジルのNGO団体( ONG Adote um Gatinho )が黒猫のイメージアップ対策として数々の懸賞に「黒猫」という名前で応募したそうです。
結果、6か月間で18個の懸賞に当選した事実を動画にして公開し、黒猫はラッキー!というイメージ作りを行っています。
ちなみに当選した商品はというと、タブレット、ゲーム機、旅行、ヨガ教室、マッサージ、マグカップ、そしてマクドナルドのドリンク無料券などなど!

「イメージ」は「イメージ」によって作り変えるしかありません。
私は、世界的に影響力のある日本のアニメが、何か黒猫を良いイメージに描いた漫画を発表してくれることを期待しています。

ブラジルでの猫の里親の探し方 我が家の場合

1 SNSを利用

小さくてかわいかったサランもアッというまに大人の猫となり、油断していた隙にいつの間にか妊娠。
元気に生まれた6匹の子猫たちの里親探しが始まりました。
子猫の写真とともに 「里親を探しています」 と知人たちに送付すると、知人がその知人に、と情報が拡散され、3匹の子猫たちの里親が無事決まりました。
いち早く里親が決定した子猫 

いち早く里親が決定した子猫

いち早く里親が決定した子猫

2 ペットショップとNGO団体が共催する譲渡会

ペットショップによっては、NGO団体と協力し、譲渡会を開いているショップもあるそうです。
その情報を聞きつけ、ペットショップに電話で問い合わせたところ、ちょうど先週の日曜日に開かれたばかりで、次回は2か月後と言われました。
子猫の写真を送ってくれれば、里親探しのサイトもあるのでそこに載せてあげると言われました。
ただ、去勢が条件なので手術代としてメス猫は200レアル、オス猫は150レアルを支払う必要ありとのことでした。

3 近所のペットショップに相談

次に、近所の小さなペットショップに譲渡会はしていますか、と聞きに行きました。(ペットショップといっても、動物を売っているのではなく、ペット用品を扱うお店)
すると、譲渡会はしていないけれど、お店の入り口のゲージに子猫を入れて、里親を募集してあげるとのことでした。
これはブラジルでは、よくあることみたいです。
私はすがる思いで、ここに2匹の子猫をお願いしました。
ちなみにやはり里親が決まらなかった2匹は黒猫でした。
黒の子猫 1

黒の子猫 2 (右) 

条件は健康であることで、2階の動物病院の獣医さんの診察を受け、OKが出ました。
2匹分の子猫の予防注射代(100レアル×2)と半年分の餌代とトイレの砂代を支払いました。
里親を探すために店頭に置いてくれるのは6か月間だそうです。
それでも見つからない場合は依頼主が引き取ることも条件でした。

次の日心配で見に行くと、子猫たちは綺麗にシャンプーしてもらっていました。
「里親を探すためには綺麗にしないとね」と。

次の日も行ってみると、2匹はまだゲージの中。
「まだ、欲しいっていう人見つかりませんか」と聞くと「実は一人、男性が欲しいと言ってきたの。でも、その男性の雰囲気が良くなかった。だから、既にこの猫たちは里親が決まりましたといって、帰ってもらったわ。」とのことでした。私は、きちんと里親を見分けてくれるペットショップに絶大なる信頼を寄せました。
ただ、我が家で、好きなように走り回ってじゃれあっていた子猫たちは、狭いゲージに入れられてかなりのストレスを感じているようでした。
私を見ると激しく鳴いて、ゲージから這い上がろうとする子猫たち。。。
一日も早く、いい里親が見つかってほしいと祈るばかりでした。

ペットショップが休みとなる土・日曜日、子猫たちはどうしているのかと気が気ではありませんでしたが、店員さんの自宅で過ごしたとのこと。
本当にありがたいです。

木曜日に再度ペットショップを訪ねた時には、もう入り口にゲージはありませんでした。

2匹ともそれぞれ無事、良い里親に貰われていったとのことでした。

残った1匹にリボンを付けてサイトに載せたところ「どうしてもこの子が欲しい!」とすぐに連絡が入り、車で3時間かけてペットショップまで迎えに来てくれたそうです。

1週間以内に、2匹の子猫たちはよい里親に巡り合うことが出来ました。
本当に良かったです。
我が家から巣立っていった子猫たちが、今もそれぞれの家庭で大切にされ続けていることを願っています。


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